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母は着物で…

母が和裁の勉強を始めたのは、私が小学校4年生のころだった、かな…?
「お母さんも学校に行くことになったの。同じ年には卒業できるかなぁ?」って言われたのを思い出すし、学校帰りに何回か、母の通っていた和裁学校まで遊びに行ったこともあったっけ。

裁縫箱は学校指定のおそろいを持ってはいたけれど、くけ台や大きな和ばさみなど、和裁学校にある道具はどれもあまり見たことが無く、色とりどりの縫い糸や、仕立て途中の生地やら布地やらが、とてもきれいだった事が懐かしい。

手先が器用でやる気に満ち溢れていたウチの母は、和裁を本格的に習う前も、浴衣や単衣なら自分で縫っていたし、子供達の洋服もミシンや手縫いで作ってくれ、さらに手編みと編み機でセーターや帽子、手袋などをせっせと編んでくれた、とてもマメなひとであった。

そしてまたこの母は、子供達としゅうと、しゅうとめに夕ご飯(当家は18時が夕食とキビシク決まっておりましたΣ)を食べさせたら、父が帰宅する前に、着物に着替えて出迎えるひとでもあった…:笑
当時、純真な子供だったわたくしは、ご町内のどのご家庭でも、父親が帰宅する時には母親がきちんと着替えて出迎えると、大真面目に信じてたんだよ~@@

や、自分ち、フツーのサラリーマン家庭でしたよ。
父親も単身赴任とかしてたし、母の口癖は「もったいない」だったし、パートにも行ってたし、なにも特別なお家柄でもありませんでした、はい。

まてよ……父も、帰宅すると着物を着ていたっけ……ラクダのシャツに、股引の記憶もあるぞ…あれれ?このイメージに一番近いのは、もしかしてもしかして、磯野家の波平さんかっ…??:爆笑

まあ、もちろん普段着だったから、正絹ということは無かったと思うし、ウールのアンサンブルか、良いとこ混紡の小紋だったと思うけど、それでも子供心に着物をきた母親を「良いな~」って思って見てた。
晴れ着じゃない、ほんと普通の、普段着の着物―。
「なんで着るかって、寒い日は着物のほうがあったかいんだよ」って言って、かっぽう着の母は笑ってたっけ♪

こう書くと、なんだか最後にソフトフォーカスのかかった映像が「古き良き時代のニッポンのお母さん」てタイトルを掲げて出てきそうだけど:笑 
いやいや、この母、良いと悪いの区別が口で言ってもわからない時、全力で子供をひっぱたく強いひとでもあったΣ
とても出来の悪い娘だった私は、何度ビンタされ、ぶんなぐられたかわからない:笑
まあ、それは別の話として……@

やっぱり私が着物好きになったのは、母があの日々に着ていた普段着の着物と、仕事として真剣勝負で縫い上げた、たくさんの着物や帯を、間近で見ていたからなんだと思う。
着付けなんか本格的に習ったことないけど、私の着物は、母のあの姿からずっとつながっている気がしている―。

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