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日本料理の食卓作法1-D

昨日の悪天候から一転、爽やかな五月晴れで、とても良い行楽日和となりました。
近所のホケキョは、今朝も快調に鳴いております:笑

今日は八十八夜、立春から数えて88日目にあたります。
「米」という漢字は「八十八」と書くことから、農業歴では大切な節目とされ、各地で豊年満作を祈願し、出来を占う行事が行なわれた日でもありました。

また、霜の心配が無くなることから、新茶の摘み取りが始まる頃合いでもあります。
月半ばから新茶が出回り始めますので、茶好きの私としては楽しみな月でもあります♪

ええと……左のサイドバーに、ちび猫を一匹飼うことにしました。
名前は「シャリフ」です。
女の子なのですが、なぜか「オマー・シャリフ」から名前をもらっています。
…っていうか、「オマー・シャリフ」ってダレ…?という方の方が多いのか…:笑

言葉を覚えたてなので、現在カタコトをしゃべります。
よろしかったら、ちょっと遊んでやってくださいませ―。
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日本料理の食卓作法1-D

「箸」のお話

その六「口に入れない箸」

日本の場合、箸はまず二つの用途に分けられ、一つは「取り箸」または「菜箸」と呼ばれ、もう一つは「手元箸」と呼ばれます。

「取り箸」「菜箸」とは、盛り付けられた料理を取り皿に取ったり、鍋に入れたりするのに使うものであり、これを使って物を食べるということは無く、禁忌とされました。

この二つに使われるのは、ほとんどが竹の箸です。
初期の箸、ピンセット状の「竹折箸」にも使われていますし、そもそも「箸」という漢字が「竹かんむり」ですから、まっすぐでしかも加工しやすい竹は、格好の材料だったと思われます。
しかし現在、普段使いの箸として竹を使うことはめったにありません。
「竹の毒が歯に悪い」などという人もいますが、竹に毒はありませんよね―。

では、何故でしょうか?
一つには、竹の箸を神聖視していた、ということが挙げられます。
竹の箸で神様に供物をささげると、神様はその箸に宿る、とされました。
神様が宿る大切な箸は、人が口にするものではない、と考えられたわけですね。

もう一つは、お客様をもてなすために料理を取り分けるとき、誰かの口に入ったかもしれないような箸では、相手に失礼になる、という考え方です。
神様に供え物をするような清い箸で、あなたのために料理を盛りますよという心が、なによりのもてなしと考えられたわけです。

竹の箸はこのような理由から、1000年以上にわたって「取り箸」として使われてきたのです。

「取り箸」の代表的なものは懐石料理で使われていますが、茶懐石では青竹、すす竹、ふ入り竹などを使い、節の位置や形で、明確に用途が決まっています。
お茶の流派によって長さ、形、用途が少しづつ違うようですが、以下に一例を挙げてみますね。

<中節>なかふし……箸の中ほどに節があり、先端が細くなっているもの
・用途→焼き物、八寸に使われる
・寸法→長さ九寸三分、幅は元で三分、先端が一分、厚み一分、節上三寸二分

<両細>りょうぼそ……節が無く、元と先が両方細くなっているもの
・用途→精進もの、香の物に使われる
・寸法→長さ八寸、幅は中央で三分、両端で一分

<天節または止め節>……節が元にあり、先端が細くなっているもの
・用途→預け鉢、強肴に使われる
・寸法→長さ八寸または七寸五分、幅は節のところで三分五厘、先端で一分、
     厚みは節のところで一分五厘、先端で一分

また、茶懐石ではこの他、黒文字(くろもじ)で作られた箸や楊枝も使われます。
※黒文字……クスノキ科の落葉低木。皮が黒く、独特の芳香がある。

一方、「菜箸」(さいばし)は、調理の時や取り分けに使われます。
竹の丸箸で先細りになっており、長いものと短いものがあります。

そういえば昔、台所でつまみ食いをする時、菜箸で食べるととても怒られました―。
「つまみ食いは、指でつまんでこっそり食べるモンだ!」

雷とともに、よくでっかいゲンコをもらったのですが、母よ、”指はOK”って、それもどうかと…:笑
いや、つまみ食いは指でたべるから美味しいんだな―:爆笑

その他、「口に入れない箸」としては、調理人の世界で使うものもあり、それぞれ「盛り付け箸」と「真魚箸」(まなばし)と言います。

「盛り付け箸」は天削げの丸竹箸で、先端がかなり細く作られ、繊細な料理の盛り付けがしやすくなっています。
一方「真魚箸」とは、主として「包丁式」で魚鳥をさばくときに使われる、手元だけ木製の、金属製の箸を言います。

両者とも、料理の流儀によって寸法や形が少しずつ違い、一種の様式を作り出しています。

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コメント

箸の世界は奥が深いですね。日本特有の「穢れ」概念とも密接に関係がありそうです。とっても参考になりました。

ところで、五月の後半全部休みをもらえた(!)ので、あちこち旅行する予定です。旅程上・予算上可能であれば、女将さんの旅館にも寄ってみたいのですが、そもそもどこのなんという旅館なのでしょうか?差支えなければメールで教えてください。よろしくお願いします。

投稿: 満月 | 2006年5月 3日 (水) 23:12

満月さん、こんばんは♪
「ハレ」と「ケ」についても、そのうちお話したいなと思っています♪
うわ~、半月の休暇とはゴージャスですねっ!!
羨ましいです~~!!!

投稿: okamider | 2006年5月 4日 (木) 00:38

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