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日本料理の食卓作法3-A

Photo_11 3日は「十三夜」でしたね―。
今年の月齢は11.9、ふっくらとした優しい姿でしたが、この月、別名を「後の月」「二夜の月」とも言います。
また、「豆名月」「栗名月」とも言い、お供えには豆や栗を用意するところが多いんですよ。

在所では寒気が空気を澄ませ、月も星も美しい季節を迎えます―。
昨日5日は満月、すっかり日の落ちるのも早くなった薄暮の東に、16時半には大きなぼんぼりのような月が昇っていました。

満月だなどということはすっかり忘れていたので、ふと振り返って月を見つけたときは、なんだかご褒美をもらったように嬉しくなりました。
こんな単純なことで嬉しくなれるんですから、まだまだもう少し頑張れると思っています―。
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さて、今年2月にこのブログを始めて以来、あまりにも長い前振りでしたが、ようやく「会席料理のいただき方」にたどり着きました―。
お待たせした皆様、申し訳ありません:笑
なんとかあちこち浮気をしないようにして(←ムリ:苦笑)パタパタ進めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

日本料理の食卓作法3‐A

「会席料理のいただき方/前段」

ここでは、会席料理でも「食い切り料理」と呼ばれるコース料理についてのいただき方をお話していきたいと思います。
ただ、どんな料理にも言えることですが、マナーうんぬんのお話以前に大切なことがいくつかありますので、まずそれからお伝えしましょう。

  1.食べるタイミングを逃さずに、温かいもの、冷たいものは
    
そのまますぐにいただくこと。
  2.目で盛り付けの美しさを、鼻で香りの良さを、口で味わいを
    それぞれ楽しむこと。
  3.会食とは、同席者との会話を楽しむものですから、食べる
    ことと同じくらい、楽しく話すこと。


1.食べるタイミングを逃さないこと
一流の作り手さんが腕をふるい、とても高級な食材を使って技巧の限りを尽くして作られた料理でも、出来上がった温かいもの、冷たいものをそのまま食べられなければ、意味がありません。
冷めきったステーキや、温まって乾いてしまった刺身を美味しいと思う方は居ないでしょう?
美味しく作ってくれたものは美味しいうちに食べる、実はこれ、一番簡単な料理への敬意の払い方なんですよ。
作った人はもとより、サービスする人間もがもっとも嬉しいことの一つですから、マナーがどうのと言う前に、ぜひ心がけていただきたいと思っています。

しかし、かといって、あらたまった席やちょっと高級なお店では、すぐ食べるとがっついているようでマナー上良くないのでは…?という質問を、よく受けるのも事実です―。
そんなときは、ちょっと前のお話を思い出していただいて…♪
以前の作法(6/16)でご紹介したのは、「食べ始めるタイミングとスピード」のお話でした。
”自分の両隣や向かい合わせの人へ料理が配られたら、また、円卓だったら全員に料理が配られ終えたら食べ始める”
このタイミングさえ覚えておけば、けしてフライングとは言われないと思いますし、食べごろを逃すこともありません。
どうぞ心ゆくまで料理を堪能してください:笑

2.目・鼻・口で料理を楽しむ
日本料理は、「目・鼻・口」で楽しむもの、と言われます―。
これは、アシンメトリーで山水や宇宙までも表現する日本料理の盛り付けを、器から料理までまずは視覚で楽しみ、次に器をとって顔に近づけたときに、立ち上るだしやあしらいの柚子、しょうゆ、味噌などの調味料、そして食材そのものの香りを嗅覚で楽しみ、そして箸をとって料理を口に入れたときの食感や味を楽しむ、ということを表しています。

たった一椀の中に季節をぎゅうっと濃縮させ、蓋を取って一目見るなりそれがわかる、なんていうような料理は、世界広しと言えども日本にしかありません。
刺身の盛り付けのバランスと色彩感覚、味の薄いものから食べていくと全部美味しく食べられるようになっている味の設計図、しいたけに海老新丈をつけて柿に似せたりする「見立て料理」など、日本料理はどれをとっても、世界に類を見ない料理なのです。

また、視覚・嗅覚・味覚の他にも、触覚や聴覚に訴える料理があります。
簡単なところでは、そばののど越しや、美味しそうにすすりこむ音、たくわんを噛む音なども、このくくりに入るような気がしますし、ちょっと手の込んだ料理としては、やわらかい安平の中に、さくさくした食感のものが入っていてびっくりしたり、わざとしゃきしゃき感を残した水菜を噛む時の音が小気味良かったりと、まさに五感をフルに使って食べる、という感じになりませんか?

その面白さは、ある程度「知って」いないと楽しめないのかもしれません。
そして、「知る」ためには興味を持たないと「わからない」かもしれません。
その「興味」は、すなわち「好奇心」だと思います―。
ぜひ、「なんだろう」という好奇心をもって、食べ物に対峙していただき、「見て・嗅いで・味わう」ことを楽しんでいただきたいと思います。

3.同席者との会話を楽しむ
日本人、これ苦手な人多いですね―:笑
同僚とか身内とか、自分と同じグループの人たちとはよく話すけれど、知らない人同士が隣り合った会食の席で、なごやかに話をするのはちょっと…という人、ホントに多いです。

これは、日本の会食文化が欧米とは違う発展をとげてきたのが原因でもあるのですが、あとは民族的に「シャイ」ってことかなぁ…:笑
ちょっと勇気を出して、「私は○○から参加しているのですが、どちらからおいでですか?」くらい聞いても、バチはあたらないと思いますよ―。
そこから、たいていは話が広がっていきますからね♪

もちろん「酒が入ればねぇ…」という方もいらっしゃるでしょう―。
そういう方は、はじめにお酒の力を借りてもOKだと思います。
(飲みすぎて最後にはトラブル、というのだけはゴメンナサイですが…苦笑)

まぁ、もともと「会席」とは「趣味の俳諧の会」にちなんだ酒宴の場ですから、みんなでくつろいで楽しく話しをしながらの宴席で良いと思うんです。
ちょっとあらたまった席でも、乾杯まではかしこまった挨拶などありますが、みんなで乾杯をしたらあとはちょっと肩の力を抜けるようになります。
美味しい料理、美味しいお酒とともに、美味しい話もぜひ、楽しんでいただきたいと思います。

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コメント

今晩は。
なるほど、食事を楽しむのにもいろいろあるのですね。
私はナチュラルに1と2は守っていたようです。3の会話を楽しむ、は微妙かなあ。いつもがっついてしまいますねえ。酒も最初から「必須」ですし。

投稿: 満月 | 2006年11月 7日 (火) 00:50

満月さん、こんばんは♪
日常の食事や、ちょっとした外食などは「私」であり「個」でしょうから、あまり気を使わなくてもいいと思うのですが、それでも「食」に対する好奇心は、みなさんにぜひ持ち続けていただきたいと思っています(^^)
酒を旨く飲むための「食」は私も大歓迎ですよ♪
身内と一緒の時などは、しゃべるのも忘れて飲みかつ食べることもあり、ふと我に返ることも…:笑

投稿: okamider | 2006年11月 7日 (火) 01:42

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