カテゴリー「季節の歳時記」の36件の記事

逝く花

雪や朝晩の冷え込みがまだまだきついと思っていても、確実に日々は春に向かっているわけですね。
日も長くなって、日没はずいぶんと遅くなりました。
もうあと2~3日で「啓蟄」ですし、拙宅では水仙のつぼみがだいぶ大きくなってきています。
ただ、雛祭りを目前に、残念ながら“しだれ桃”の木が枯れてしまいました。

Img_10152 私の背よりも低く小さい木でしたが、毎年ごとに鮮やかな色濃い八重の花を、枝が見えなくなるほど咲かせてくれていました。
秋口からなんだか元気が無いなぁ…と思っていたらみるみる弱ってしまい、とうとう枯れてしまったのです―。
今はすっかり根も掘り上げられて庭の隅に横たわっていますが、なんだかとても寂しい気持ちです。

たわわな枝から花をいくつかもらって白酒に浮かべたり、料理に季節物のあしらいとして使ったこともありました。
毎年毎年、あたりまえのように思っていた「花」、無くなって初めて約束の重さを知るようなそんな気持ちで庭を眺めています―。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

西高東低

立春も過ぎて、七十二候では「東風解凍(とうふうこおりをとく)」の頃合い、東風(=春風)が吹いて、氷が溶け出すころ、という意味ですね―。
雪が降っているのに「春」もナイでしょう、と言われるかもしれませんが、在所の近辺では、面白いことに「雪が降ること=春の気配」となるんですねぇ…。

日本列島の真冬の気圧配置は「西高東低」、日本海側から低気圧が来ると、雲が山にぶつかって雪を降らせます。
そうすると、雪を落とした冷た~い大気はカラカラに乾き、山を越えて猛烈な勢いで太平洋側に吹き降ろして「からっ風」と呼ばれるわけですね。
そんなわけで真冬の在所は、たいていスッコーンと晴れて、きんきんに冷え込みます。
雪は降らないかわりに、ものすごく寒いわけですね。
前にも書いた気がしますが、子供の頃は最低気温が「-8℃」とか「-12℃」とか普通にありましたよ:笑

そんなところに雪が降るのは、この西高東低が崩れて低気圧が太平洋側を北上してくる時ですから、ちょうど気圧配置が冬から春へ変わっていくころに多いのです。
2月~3月に雪が降るのは、そういうわけなんですが…ごめんなさい、こんなお話はとっくにご存知の方がほとんどでしょうね。
今日仕事場で、ごく若い後輩に聞かれたので説明してきたのですが、
「“西高東低”なんて初めて聞きました~!」とビックリのご様子♪
天気っていうのは、法則無しで毎日適当に変わると思っていたそうですよ―:笑

| | コメント (0) | トラックバック (0)

旧暦師走

ご無沙汰した上に今さら「明けましておめでとうございます」でもありませんが、皆様、お変わりございませんでしょうか―。
なんか毎年この時期言ってるような気もしますが…まだ自宅に正月が来ない元女将ででございます。

昨日、台湾出身のスタッフと話をしていて、今年の旧正月は2月7日と気付きました。
よしよし、じゃあそのころ雑煮でも用意するとして、となると、来週は旧クリスマスか…う~ん…ケーキでも予約するかな…:笑

在所では最低気温が-4℃あたりから上がらない1月の下旬、初春とは名ばかりで、いよいよ寒さが厳しくなってきました。
七十二候では「水沢腹堅(すいたくふくけん)」の頃合い、寒さですべての沢が固く凍りつく頃という意味がまさにドンぴしゃりの在所では、気温が+5℃でも温かく感じてしまうという厳寒、いや減感療法のおかげか風邪一つひきません―。

そういえば東京に住んでいる間、生まれ育った在所の寒さに鍛えられたおかげで一度も「寒いな~」と思ったことがなかったっけな…ま、それぐらい寒いですよ…雪はめったに降らないけど…:苦笑
でも、拙宅の庭にはもうフキノトウが出ていますし、昨日の朝は、今年初めてウグイスの練習を聞きました―。
「きょ…きょ…けきょ…けきょ……ほけきょ…♪」
もうすごい可愛いっ!!癒されました(^^)v

……ところで、1月26日から、このブログも3年めに突入しました。
いろいろな“つもり”が、なかなか実現しないのにストレスを感じることもありますが、それでも地道にやっていくつもりです。
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

緋色に初雪

えーと…………11月もすでに後半……X’masまではやくもひと月を切っているこの頃ではございますが……ご無沙汰しております、ヘタれ元女将です……m(__;)m

学校と職場の往復で、2ヶ月が過ぎました;;
とりあえず1クール終了したので、ホッと一息ついたところです…。
いや、月末までになんか提出物があったなぁ……ぅぅぅぅ…ま、いっか…;笑
来月頭からまた次の授業が始まるので、予定では2月いっぱい、バタバタが続きそうです…@@;

Img_12132 さて、久しぶりの写真は、「紅葉に白雪」という取り合わせです。
こういうのはあまり見たことが無くて、ちょっと嬉しかったのでパチリ♪
(他の写真は、こちらにUPしました)

そして、ナンでこんな写真を撮ったかというと……ここしばらく、毎日があんまりにもぎちぎちにタイトだったので、19日にとうとう逃げてみました:笑
なぜならば、紅葉も見られないままに在所の世界遺産近辺はとっくに冬支度になり、近距離ばかり走らされる愛車はバッテリーが弱り、肩凝りが肩攣りにまで進化してくれやがったからなのですが、とりあえず隣県まで山越えして現実逃避することに決定―:笑

外コーヒーセットは、コーヒー豆を買いに行く暇が無かったので諦め、せめて途中、どっかの温泉で肩攣りをなんとか肩凝り程度には戻したいと、お風呂セットを持っての出発です。
当日はいい天気でしたが、北上するにつれて気温がどんどん下がり、50Km走らないうちに外気温は3℃―。
気がつくと県境の山々はうっすら白いじゃありませんか……寒いわけですよねぇ…。

まだスタッドレスに履き替えてないからちょっとやばいな~と思いつつ、いつものルートで○原温泉へとむかい、「もみじライン」と呼ばれるルートを通ろうと考えていたのですが、塩○温泉街に入ると道の両側や日陰に白いものがこんもりと……う、まずい…けっこう降ったんですねこのあたり…;汗

Img_12142 ここでこれでは、標高の高いところを通るもみじラインはもっと積もっているはずですから、無謀なことはやめにして、ちょっと県境を越えてからぐるっと西へ回るコースへ変更です。
しかし、県境のトンネルを抜けた下り坂がツルンツルンのテカテカに凍っていて、そこを抜けるあいだはちょっとお尻がむずむずしましたよ:笑
スタッドレスを過信するつもりは無いのですが、やっぱり噛んでくれる安心感はありますものね♪
一応、ノーマルも4駆用のオールマイティなので、2~3センチの積雪なら車重とあわせてけっこうOKなんですが、雪道と凍結はナメたら怖いですからねぇ……;;

Img_12252 なんとか無事に難所を越えてちょっとだけ隣県を走るあいだ、道の両側の山肌は真っ白な粉をはたいたように見えて、すごくキレイでした。
木々の紅葉がまだ残っているので、それが白い山に映えてとても明るく見えます。
冬木立の雪山も美しいですが、めったに見られないこういう組み合わせもとてもイイですよね(^^)

ところどころで車を停めては外で深呼吸して山の英気をもらい、すっかり日が落ちた頃に着いた山奥の小さな温泉で月夜の露天風呂を楽しみ、すっかりぽかぽかのぬくぬくになって、そこから45分で自宅まで帰り着きました―。
全走行距離は約275Km、所要時間7時間強の現実逃避でありましたことよ:笑

| | コメント (2) | トラックバック (0)

梅雨と梅もぎ

Img_1085_1 こんなに小さかった梅の実がみっしり太って、今年もりっぱになりました♪
昨年の今ごろは夢にも思わなかった異動にかまけ、今年も梅取りと梅干、梅酒に梅シロップ造りは母に一任…トホホ(←死語:笑)
0706梅もぎもいつの間にやら終わっていて、梅干もとっくに白漬けになっている今日この頃…orz
今年こそは紫蘇もみ手伝うはずだったのになぁ……。

「あら、あなた手伝うなんて簡単でしょ。ヒマなんて作らなきゃ出来っこないんだから、時間作るには寝なきゃいいのよ♪たった2~3日寝ないくらいで、人間どうもなりゃしないわよ……ね?」
や…母上…ね?って、そんな小首かしげてニッコリ笑われても……すいませんっ!…無理です…っ!
すっかり実をもがれた梅の木には、毎年巣をかけるつがいの鳩が忙しそうにしています。
やっと人間どもが大人しくなったと思ってるんだろうなぁ…。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ネモフィラ詣で

Img_1137 昨年よりも2週間ほど早く見ごろになったというので、隣県まで慌てて行ってきましたよ♪
でも、ごめんなさい、ちょっと画像が重いですね―;;
写真帖にもいろいろUPしましたので、よろしかったらどうぞご覧くださいませ(^^)

昨夜は1時間ごとに目が覚めて、いやな汗をかいてるな…と思ったら、今朝はみごとにノドが腫れ上がっていました―Σ
今のところ声は出ますが、水を飲むにもかなり痛みがあり、腫れてふさがっているので、飲んだものが鼻から出そうになってます;苦笑
身体の関節もあちこち痛いので、こりゃ発熱するかなぁ……?
こんな状態なのに、2.5時間かけて隣県まで行くとは、かなり無謀だったかも…;汗
今夜はもう寝てしまいたいんだけど、気持ちが悪くなって起きる予感がする……寝るのが怖いよ~(←子供かっ!!)
でも…あきらめて寝ます…おやすみなさい……v

| | コメント (6) | トラックバック (1)

桃の節句と白酒

070303昨日は「桃の節句」でしたね。
ちょうど土曜日でしたし、お雛様を飾ってお祝いをしたお家も多かったのではないでしょうか。
ウチでも「初節句」のお祝いの席が何組か入っていましたので、床の間に小さいながらも雛人形を飾り、「白酒」を準備しておもてなししました。
今回はいろいろ試作した結果、昼間ということもあって「白酒もどき」を用意です:笑
アルコール抜きのいわゆる「おこさま白酒」にカルピスを少々…その他ちょっと加えて、仕上げには桃の花びらを一枚…これで、特製「白酒もどき」の出来上がり♪
車で来たからお酒が飲めない、という方も、麹(こうじ)の香りがちょっと苦手、という方にも「美味しい」と言っていただけて、なによりでした(^^)
しかし、お雛様に付き物の本物の「白酒」、実際にこの「お酒」を飲んだことがある方、じつは少数なのではないかと思います―。

続きを読む "桃の節句と白酒"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

節分の鬼追い

0701_5今日は節分―。
昨年同様、炒りたての大豆に熱々のほうじ茶を注いでつくる「福茶」を用意し、それとは別に、ちょっとつまんでいただけるように煎り豆を添えてお出ししました。
Img_0687 香ばしくて美味しいと、皆様にはたいへん喜ばれたのですが、中でも「豆なんて食べたこと無いよ」と言っていた若い方が恐る恐る手を出してポリポリと食べ、「美味しいモンなんだね!」と満面の笑顔になったのは嬉しかったですね♪
素朴な味がわかるというのは、大切なことだと思うのです(^^)

昔は、立春・立夏・立秋・立冬の前日、季節の変わり目ごとに4回あった「節分」ですが、室町時代のころから、立春の前日にだけ、その名前を残すようになりました。
これは、当時の新年が「立春」から始まっていたため、歳神様が来る前に家内の邪気(=鬼)を追い出し、清めてからお迎え出来る様にとのことからでしたが、それに中国から入ってきた疫病祓いの儀式「大儺(おおやらい)」が混合して、現在のような「豆まき」となっていったのです。

続きを読む "節分の鬼追い"

| | コメント (3) | トラックバック (1)

年賀状と寒中見舞い

大寒を目の前にして、やっと冬っぽく冷え込んできました:笑
「冬(ふゆ)」という呼び名は、寒さが威力を“振う(ふるう)”、寒さに“震う(ふるう)”、また、“冷る(ひゆる)”などの言葉からといわれています。

Photo_45 また、漢字としての「冬」は、糸の結び終わりの形を表した象形文字で、季節の終結を表しているとも、また、氷+夂(ふゆがしら)の形声文字ともいわれています。
冬の色は「玄(くろ)」で、この色は、何度も染めてつくり出した、赤味のある複雑な黒色とされます。
五行説では「水」、方位は北、「玄冬・玄武」ともいいますね。

冬至から数えて15日目、今年は1月6日が「小寒」で“寒の入り”、そして明日(ていうか、今日:笑)、20日が「大寒」となり、暦の上では寒さのピークを迎えます。
節分までの約1ヶ月が「寒の内」として、まさに真冬となるわけですが、今年は暖冬で余り緊張感がありません―。
しかし、油断していると、ちょっとのスキに風邪をひきますから、皆様くれぐれもご用心くださいませ!!

続きを読む "年賀状と寒中見舞い"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

睦月のご挨拶

正月三が日も過ぎ去り、仕事始めも終えた頃ではございますが、皆様、あらためて新年明けましておめでとうざいます。
七草も目前にして、今さら「賀正」でもないのですが、個人的にはやっと昨日今日でクリスマスが来たような気分ですので、どうかお許しいただきたいと存じます:笑

旧年中は、つたない内容ながら大勢の皆様にご訪問いただき、まことにありがとうございました。
また、体調を崩したときにも、皆様からいろいろと温かいお言葉をかけていただきましたこと、本当に嬉しくありがたく、重ねて心より御礼を申し上げます。
休んでいたあいだは、今までのこと、これからのことをよくよく振り返り、思いをはせるいい機会となりました。
そして、昨年中「継続は力なり」、この言葉を自分に言い聞かせてやってまいりましたが、今年も同じ気持ちで、少しずつではありますが前進していきたいと思っております。

まだまだお伝えしたいことがたくさんありますし、読みたい本、調べたいこと、やってみたいこと、行ってみたいところも山盛りです。
ヘタれなだけに、計画倒れになる公算も大きいのですが(←すでに挫折?!:笑)、出来なかったことを数えるのではなく、日々やれたことを大切にして過ごしたいと思います。
今年もどうぞ、ヘタれ女将をよろしくお願いいたします!
==================================================

続きを読む "睦月のご挨拶"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧